厳密な話や難しい話は麻酔科の先生が多数発信してくださっているので私からは簡単に。
（すごく簡略化してあるので、その点よろしくです）

 

麻酔って大きく
・鎮痛（痛みをなくす）
・鎮静　（意識をなくす）
・筋弛緩　（力が入らないようにする）
という３つの要素にわかれます。

美容外科においては多くの場合鎮痛がメインで、
大き目の手術だと鎮静も、全身麻酔だと筋弛緩も・・・・といった風に用途によって使いわけます。

さて「必要か」という点においては、

我慢できれば


ぶっちゃけ必要ない

という結論になりますが、
やっぱり痛いのはさすがに嫌なので「鎮痛」くらいしましょうよ、となるわけです。

ですので美容外科における手術（ものによりますが）の麻酔は基本鎮痛をメインとした考えになるわけです。

それでは鎮痛ってどんなものがあるかというと
簡単なものから
・表面麻酔（テープやクリームなど外用）
・局所麻酔（注射で麻酔薬を施術部位に注入）
・ブロック麻酔（施術範囲が広く麻酔薬を撒きたくないとき神経の根本から麻痺させる）
・吸入麻酔
・静脈麻酔・全身麻酔
・腰椎・硬膜外麻酔

などなどって感じでしょうか。

基本的には手術の術式や用途に合わせて執刀医もしくは麻酔科医が決めるわけですが
併用をするのもありです。

・局所麻酔でしたいけど、針指すのも痛いからまずはテープして・・・
とか
・もうほんと痛いの無理だから静脈麻酔で眠らせてから初めて眠っている間にすべて終わらせて！
なんかでしょうか。

お客様が快適に思う手術は、執刀医としても快適に思う手術になりえます。
（痛い！といわれたり、動かれると少なからず影響するものですから）

 

さて、それでは一つ受けるご質問が。
「局所麻酔だけでやりたいですが、だめですか？」

ですね。

前述の通り基本的にはダメではないです。
ただ、
・術部位が広範囲にわたり、局所麻酔の極量（安全に使用できる最大量）を超えてしまいそうな時
は安全性より危険性が上回るので、その他の麻酔と併用して行うことを提案します。

または
「絶対寝たいんですが、だめですか？」
というのもよくありますが、

特に目回りなんかの手術は開閉眼して左右差をみて調整するので
基本的に寝ていただくことができません。
（麻酔が完全に抜けないと左右差のチェックできないですから）

 

美容外科のカウンセリングを受けたことがある方はわかると思いますが
基本的にどのクリニックでも「ガス麻酔（笑気麻酔）」や「静脈麻酔」
はオプションになっていて、来院前の予想していた金額より高くなってびっくりすることがあるのではないでしょうか。
（静脈麻酔とか４～１０万とかざらですからね。）

あくまでオプションになってしまうのは上記のような事から
「絶対必須」ではない場合がほとんどだから・・・なんですね。
金額云々は・・・まあ、「安全性の確保の担保」としては妥当かな、と私は思います。

 

そんなこんなで多分美容外科医があんまり書かない麻酔に関して今日は軽めに触れてみました(‘ω’)

さあ、今年度もあと数日。
しっかり頑張ります！

 

ちょっと知ってみるとちょっと面白い。
ただ綺麗にされるより、理解して綺麗になっていくともっと楽しい！

美容ってそんな感じです。

 

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この記事の担当者

横山 侑祐
あいち栄クリニック 院長 横山 侑祐
「美容医療ってこんなにわかりやすく、こんなに楽しく受けれるものなんだ！」という声をいただくことを目標に診療しております。診療だけでなくSNSやコラムも積極的に更新しておりますので、是非一度ご覧ください。
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