当院には保険診療でも自費診療でも「いぼ」を主訴とした患者さんが多数ご来院されます。

「いぼ」と一言に言っても、「いぼ」は病名ではありません。
「いぼ」は、皮膚が部分的に盛り上がってできた「できもの」のことを指す総称です。

だから「いぼ」は色々な病気の寄せ集めなので、ものによって微妙に取り扱いが変わります。

ざっくり分けて
皮膚の異常(加齢)によるいぼ・・・脂漏性角化症、アクロコルドン(軟線維腫)
ウイルス性のいぼ・・・尋常性疣贅、青年扁平疣贅、ミルメシア、尖圭コンジローマ
に分かれます。
(ちなみに悪性腫瘍も見かけ上「いぼ」になりますが、本稿では外します。)

イボは基本、病理学的(顕微鏡的なアレですね)にはどれも「角質」(いわゆる垢)「表皮」が増生します。
だから周りよりもイボはゴツゴツ盛り上がってみえます。

基本的には「角質(表皮)の増生」なので、その増生した分を何かしらの方法で取り除くことが治療となります。

何かしらというのは
①メスやハサミで切り「とる」
②電気メスやレーザーで焼き「とる」
③凍らせて殺し「とる」
④薬剤で殺し「とる」
などがありますね。

①、②はどのいぼにも基本的に有効です。
有効ですが気を付けないといけないことは、加齢性のものであれば概ね再発はないですが
ウイルス性のものはウイルスを完全になくさないと再発することがままあります。

手や足のいぼなんかで何回も皮膚科に液体窒素で通う・・・アレですね。


何回も通わないといけないのはお医者さんがヤブなわけではなく、
ウイルスが見えるわけではないので、「大体ここまでいるだろう」という範囲でしか治療できないのです。
「傷」を気にしなくていいならおそらく一回で治すことができるでしょう。(広範囲に焼けばよいので。)
でも出来るだけ痛みを少なく、傷が残らないように・・・と考えると、どうしても治療する範囲が狭くなり
結果微妙にいぼが残って再発する・・・。それが何回も治療が必要なわけです。

ちなみに漢方で治療することもあります。
漢方の場合免疫を誘導することでイボを取り除く・・・のではないかと考えられています(まあ、ホントかしらんけど)
ここで言う「免疫」はあくまでウイルスに対する免疫のため、老人性のいぼにいくら漢方を飲もうが効くわけがありません。
(ただCMでは「いぼ」としか表現しないので、嘘ではないが親切ではないですよね)

 

さて、話がまとまりなくなってきましたので本題に。

今日はどんな話がしたいかというと、老人性のいぼをいかに綺麗に治すか、ということです。
老人性のいぼは主に2パターン
①粘土を張り付けたみたいに平たく盛り上がっている
②キノコみたいに有茎性に飛び出している
ですかね

①のパターンを治す場合、主に電気メスもしくはレーザーで焼く自費の方法、液体窒素で凍らせて腐らせて落とす保険の方法にわかれます。
端的にいうと私は前者しか行いません。
なぜか、というと後者はイボに限局して治療することが極めて困難だからです。
ざっくり液体窒素を押し当てて凍らせる・・・周囲の皮膚もダメージを負って当然ですね。
もちろん色々な工夫をすることでかなり範囲を狭めれますが、それでも電気メスやレーザーには到底かないません。
そして不運にも周囲がダメージを負った場合、顔や首だと色素沈着や瘢痕を残すことがあり
美容的にイマイチすぎる治療だと思います。

ですので当院では顔首の場合は自費での治療のみを担当しておりますよ。

②の場合はハサミでちょん切ります。
これが最も早く、痛みが少なく、かつ美しいです。
周りの皮膚にも一切ダメージを与えないため、②パターンに関しては一択でしょう。
ただし、こちらも保険収載されていないので自費になります。
(もちろんシミや跡になってもかまわないから保険の液体窒素で!といわれれば断りはしませんが・・・乗り気ではないです。)

 

さて、なんとなくイメージはできましたでしょうか?

正しく疾患の病態をイメージすることで、正しい治療を選択する。
それが最も美しく治す近道です。
メリットデメリットをよく知り、長期的に最善の方法を選ばれることをおススメします。

 

ちょっと知ってみるとちょっと面白い。
ただ綺麗にされるより、理解して綺麗になっていくともっと楽しい!

美容ってそんな感じです。

 

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この記事の担当者

横山 侑祐
あいち栄クリニック 院長 横山 侑祐
「美容医療ってこんなにわかりやすく、こんなに楽しく受けれるものなんだ!」という声をいただくことを目標に診療しております。診療だけでなくSNSやコラムも積極的に更新しておりますので、是非一度ご覧ください。
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