まあ、いまさらと言えばいまさらなんですけどね。
「手指消毒」がもう習慣化された今日この頃
やっぱり手湿疹で悩んでいる人は多いわけです。

で、皮膚科に行くと
「あー、手は使うからねえ。治りにくいからねえ。んじゃ、いつもの薬いつも通り出しますね(^_-)-☆」
で終わっているパターンが多いかと思います。

当院に手湿疹で受診された方はおそらく
びっくりするくらい治った方が多いのでは・・・
と思います。

本日はまあ、極意・・・というほどでもないですが
当院が行っている難治性手湿疹へのアプローチをまとめてみました。

①薬剤をを決められた回数塗る
 簡単なようで出来ていないのがコレです。
 「忙しくて・・・」を言い訳していませんか?
 概ね1日2回が多いです。時間にすればたった数十秒。
 そこまで時間なくは・・・ないですよね(‘ω’)

②症状によっては「塗りやすさ」を優先する
 概ねどんな症状でも使用できるのが「軟膏」ですが
 べたべたしすぎて、塗らなくなりがちです。
 一番ひどい時期を乗り越えたらクリーム剤にするのもアリです。

③外用したら15分おく
 せっかく塗った外用剤も、すぐ何かをしてしまえば落ちてしまいます。
 15分置くことで皮膚に吸収されますので、逆に外用を朝夜と決めずに
 「15分ゆっくり出来る時間に塗る」というのも一つの手です。

④テープ剤とか便利なものを使う
 それでもどうしても塗れない方に・・・
 無理強いしてもやっぱり塗れません。
 夜寝る前に貼るだけのテープ剤があるので、ここぞというとき試します。
 (副作用もあるので短期集中をおススメしますけど)

⑤古典的な方法に頼る
 亜鉛華軟膏を用いた重層法。
 少し面倒ですし片づけも大変ですが
 昔ながらの方法で、実はガッツリ効きます。

⑥内服に頼ってみる
 ステロイド内服を「どうしてもひどいときに」使用するのはアリです。
 長期的には副作用が懸念されますが、短期で手湿疹を改善させるくらいのレベルであれば
 そこまで神経質にならなくてもよいです。
 それよりとにかくひどい時期をサクッと終わらせて
 弱い外用剤に変えていく方が、結局副作用が少なくて済む・・・ってこともあります。

⑦原因がわかれば遠ざかる
 当たりまえですが原因に晒され続けていれば
 治るものも治りません。
 手袋をつけれるものであれば出来るだけ手袋をつけましょう。

⑧寝る時にお勧め「綿の手袋」
 寝る前の外用をよりしっかり効かせるために
 寝る時には綿の手袋がオススメです。
 100均で買えるようなもので大丈夫なので
 毎回使用の度に洗濯して衛生的に使用しましょう。

⑨ひび割れに絆創膏は絶対NG
 ひび割れると、何か貼りたくなる気持ちはわかりますが
 絆創膏はばい菌が繁殖したりするだけでなく、湿度が高くなりすぎて
 皮膚がふやけて逆にひび割れが治りにくくなってしまうことがあります。
 つらいですが数日しっかり外用を頑張れば改善しますので
 ぐっと我慢して絆創膏はやめましょう。

⑩よくなったら、もう一歩
 一般の方の「良くなった」と医師が判断する「治癒」はおおむね一致しません。
 火事でもくすぶりを完全に消さないと再燃することがあるように
 手湿疹も「完全によくする」必要があります。
 医師に判断してもらうのがベストですが、
 皮膚科にかかれない時は「良くなったと思ってからもう1週間」
 と覚えておきましょう。

⑪よくなったら、それを維持する治療も必要
 多くの治療が「炎症を強引に抑え込む治療」です。
 段階的に治療のレベルを落とし、いい状態を維持する治療も必要です。
 手湿疹を起こす人は、やっぱり手湿疹になりやすい人です。
 最終的な目標は「保湿クリームでいい状態を維持できる」です。
 ・・・え?結局外用必要じゃん!!ですって??
 確かにそうなんですが、皆さん毎日洗顔後に化粧水・乳液をお顔にしているかと思います。
 手もそうやってケアしないと肌荒れしちゃうんですよ。
 改善していくにしたがって、クリームの量も回数も減りますが
 繰り返す方はしっかり目に外用するとよいかと思います。

⑫セルフメデュケーションもありですが、やっぱり皮膚科。
 昨今薬局で薬剤を購入しご自身で治そう!という動きもありますが
 我々プロがいるってことは、ご自身では限界があるって意味でもあります。
 もちろんそれ自体を否定するつもりはないです。
 意固地になったり面倒くさがらずに、困ったら是非皮膚科に頼ってください(^_-)-☆ 
 皮膚科医としっかり病気に向き合っていただければ、まず改善するでしょう。

 

さてさて、まあこんなもんですかね。
ひとまずここまでやれば9割9分くらいの手湿疹の患者さんは
何かしら改善するでしょう。

それでもだめならご連絡ください。
さらに次の一手を私が考えます。

 

当院は美容外科・美容皮膚科がメインではありますが、
もちろん保険診療も真剣に取り組んでいます。

保険診療を真剣に取り組むから、美容をよりしっかり理解できると思っています。

マイナスからゼロも、ゼロからプラスも。
皮膚の事なら当院にお任せください👍

 

ちょっと知ってみるとちょっと面白い。
ただ綺麗にされるより、理解して綺麗になっていくともっと楽しい!

 

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この記事の担当者

横山 侑祐
あいち栄クリニック 院長 横山 侑祐
「美容医療ってこんなにわかりやすく、こんなに楽しく受けれるものなんだ!」という声をいただくことを目標に診療しております。診療だけでなくSNSやコラムも積極的に更新しておりますので、是非一度ご覧ください。
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