こんにちは

「口角を上げたい」というご相談は、
美容クリニックにおいてはとても多いテーマです。
中でも口角ボトックスは手軽で比較的安価なので
人気の治療ですが、
その仕組みを正しく理解していないと「思ったのと違う結果」にもなりかねません

今日は、口角ボトックスの効果のメカニズムから、リスクや注意点、実際の臨床で感じるポイントまでお話しします。

なお横山調べでは125名の方が答えてくださり、
実に16%(20名)が口角ボトックスの機序を
勘違いしているという結果が得られました。

これは勉強する価値がありますね!!!


■ 口角が下がって見える原因

口角が下がって見えると、不機嫌そう・疲れているといった印象につながります。
主な原因のひとつが「口角下制筋(こうかくかせいきん)」です。

この筋肉は口角を下に引っ張る働きがあり、
ここが強く作用している方は、笑顔を作ろうとしても口角が十分に上がりません。
(もしくは上に引っ張る筋肉よりも強く作用している場合)

 


■ 口角ボトックスの本当の役割

口角ボトックスは

口角を無理やり上げる注射」

 

ではありません

 

正しくは、

 

口角を下に引っ張る力を

弱める治療です。


口角下制筋をリラックスさせることで、
拮抗する「上げる筋肉(大頬骨筋・口角挙筋など)」
の動きが勝ちやすくなり

結果として口角が自然に上がったように見えるのです。

言い換えると「下げるブレーキを外す」治療、というイメージですね。

 


■ 注入ポイントによる効果の違い

口角ボトックスは、打つ場所や深さによって結果が変わります。

・正確に口角下制筋に入れば、笑顔が自然に明るくなる
・範囲がずれると、口の動きがぎこちなくなる
・打ちすぎると、口角だけでなく下唇まで動かしにくくなる

このため、解剖の理解と経験に基づいたデザインがとても大事です。

また左右の筋肉の強さは均一ではないこともあり
左右同じように打ったとしても結果に差がでることもあります。

 


■ リスク・副作用について

どんな治療にもリスクはあります。
口角ボトックスの場合、代表的なのは以下のようなものです。

・笑ったときに不自然に感じる
・口が横に広がりにくくなる
・下唇が動かしづらく、口をすぼめにくい
・効果が効きすぎて「笑顔が引きつる」

ただし、ボトックスは時間とともに効果が薄れていくので、
もし違和感が出ても数か月程度で自然に戻っていきます。
初回は「やや控えめ」に注入して様子を見ながら調整するのが安心です。

 


■ よくある失敗例と修正💀

他院でのご相談で多いのは「効きすぎて笑えなくなった」というケースです。
これは口角下制筋だけでなく、隣接する筋肉まで弱めてしまったことが原因で起こります。

修正方法としては、時間が経過するのを待つのが基本ですが、
必要に応じてヒアルロン酸や糸リフトなど他の治療を組み合わせて
笑顔のバランスを整えることも可能です。


 

■ こんな方におすすめ

・無表情だと口角が下がって見える
・笑っても口角が上がりにくい
・「怒ってる?」「疲れてる?」と聞かれることが多い

こういったお悩みがある方には、
口角ボトックスは効果を実感しやすい治療です。

どんな人に効きやすいか、というチェック方法が一つあります。

「イーーーーーっ」と言いながら口角を思いっきり下げてください。
しっかり下がる方は効果が出やすいです。

 

また、この方法は薬剤が効いてるか、のチェックにも使えます。
口角が上がったか上がってないかはおいておいて
「イーーーーーっ」やっても口角がさげれなければ
薬剤自体は効いている証拠になります。

 


■ まとめ

口角ボトックスは「口角を持ち上げる魔法」ではなく、
「下げる筋肉をゆるめて、上げる筋肉の働きをサポートする治療」です。

筋肉のバランスを整えることで、
自然で柔らかい笑顔に近づけるのが魅力。
ただし、注入ポイントや量の加減を誤ると不自然になりやすいため、
経験豊富な医師に任せることをおすすめします。

口角の下がりや笑顔の印象にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

ちょっと知ってみるとちょっと面白い。
ただ綺麗にされるより、理解して綺麗になっていくともっと楽しい!

美容ってそんな感じです。

 

まずはお気軽にカウンセリングにお越しくださいませ。

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この記事の担当者

横山 侑祐
あいち栄クリニック 院長 横山 侑祐
「美容医療ってこんなにわかりやすく、こんなに楽しく受けれるものなんだ!」という声をいただくことを目標に診療しております。診療だけでなくSNSやコラムも積極的に更新しておりますので、是非一度ご覧ください。
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