ここ最近、採用のご応募をめちゃくちゃいただいています。
まあ、世の中コロナですしね。なんとなく病棟業務に疲弊してしまう気持ちや、
こんな時だからこそ新しい何かにチャレンジしたくなる気持ちもわかります。
前職と合わせて7年近く採用に携わってきて、
やっとこさ見えてきたことってのもあります。
手前味噌ですが、当院のスタッフは本当に良い方たちばかりです。
開院時の正社員はすべて開業以来残ってくれていますし、後で加わってくれたスタッフも
よく働いてくれる方ばかりです。(ここでいう「働く」は単純な働くではない。)
今のスタッフだからこそ、「愛栄会の美容医療」が提供できているといっても過言ではありません。
さて、それでは「美容が好き」で当たり前のこの業界。
一体どんな方が採用され、雇用主から「自社に必要な人材だ」と思われるのでしょうか。
①なぜ美容か?なぜ当院か?
この質問に答えれない方、実は多いです。
そして答えれない時点で採用は無いと思っていただけたら良いかと思います。
世の中には山ほど業界があって、美容クリニックも山ほどあります。
たくさんの応募者がいて、貴方が目立つポイントは?
容姿や経歴が優れていることに自信のある方もいらっしゃいますが、
残念ながら美容を志す時点で小綺麗にしている方がほとんどで、容姿が際立つことはまずありません。
また美容業界は保険診療とはほとんどの場合全く違うため、ほとんどの経歴が役立ちません。(詳しく後述します。)
ではどのような人が採用されるか。
例えば「自分にコンプレックスがあり、美容医療を受けてこんな風によかった」などというエピソード。
美容クリニック採用は大好物です。
自分がお客様の立場になったときの気持ち、不安、痛み、辛さ、払った金額とそれで得た効果・・・
そのすべてが貴方の美容クリニックでの仕事に大きくプラスに働くからです。
「人の痛みを知らない人間に、痛みなんて伝えれない」
です。
口先の共感は相手にその空気が伝わります。
自分がどんな思いをして財布を握りしめてクリニックに受診したか・・・それを思い出すたびに
貴方は価格以上の医療サービスをお客様にしてあげたいと思うでしょう。(目に見えないサービスね)
そういった方はクリニックの財産となり、看板となり、クリニックの評判を上げます。
また前述のように「なぜそのクリニックか」も大事です。
自分がそのクリニックを選んだ理由、自分がそのクリニックに勤めたらクリニックはさらにどうよくなるか。
それがプレゼンできればその他の応募者より目立つことは間違いないでしょう。
今やクリニックもSNSなどを通じて自社の強みをガンガンに発信している時代です。
そのクリニックがどんな医療を提供しているか(メニューじゃなくコンセプトね)を踏まえた上で回答すると
もう採用の目は輝いているでしょうね。
逆に採用からすれば、最低限クリニックのHPも見ていない人の熱意が伝わるわけないんです。
②経路
主なスタッフの求人経路は、自院のサイトや求人サイト、知り合いの紹介、紹介会社経由などがありますが、
採用されやすい順は
知り合いの紹介>自院サイト>求人サイト>紹介会社経由
となります。
一番部が悪い「紹介会社経由」について詳しく述べましょう。
こと医師・看護師の紹介会社経由の場合、成約手数料として20~30%程度が紹介会社に支払われます。
年収400万として看護師さんを雇うとして、およそ100万円を紹介会社に支払わねばなりません。
つまり「100万円を払ってでも欲しい人材か」という点が採用基準に盛り込まれます。
いかがですか?
ご自身に100万の手数料を払っていただく価値があると胸を張って言えますか?
もし自信がないようであれば、やはりご自身で自社サイトから応募するのがベターでしょう。
クリニックからすれば「自社サイトをみてくれて、理念に共感してくれた上での応募」という理解になり
一気に心の距離が詰まります。
人間って自分のことを好きな人のことが好きですからね。
また紹介会社経由の場合、「独りでの解決能力」に疑問を持たれることが多く、それもマイナスです。
ここでひとつ裏話を。
紹介会社に提示している給与基準は一般的に低く設定されています。
それは先ほどの手数料に起因します。
手数料は年収からの割合で計算しますので、年収自体を下げておくと安くすみます。
例えば一か月2万円ずつ減らすとボーナスも含めおよそ370万円程度、
手数料にすると92.5万円、実に7.5万円も経費が削減できます。
ね。得するのは紹介会社だけでしょ?
ですのでもし本気であればご自身でクリニックにアタックする熱意をもつことが大事です。
貴方の手取り自体も増えることでしょう。
③経歴はポジティブか。
履歴書が学校卒業から一社だけ・・・という方もマレにいらっしゃいますが、
数社あることがほとんどです。
この場合、なぜ転職したのか、なぜ前職を辞めなければならなかったのか、がポイントとなります。
空白期間のある人はなぜ空白期間があったのかが、すごく重要です。
仕事を辞める理由はたくさんあります。
採用担当からの目線は「採用よりも退職」に向けられます。
もちろん悩みやすい部分を早めに察知し、手を打つことで長く勤めていただける・・・
というのもありますが、もしトラブルのあった退職であればそのトラブルにどうむきあったか
をすごく重要視します。
それは他のトラブル時の人間性をみることもできるから、ですね。
もちろん退職理由なんていくらでも嘘をつけますが、採用担当にはほとんどの場合バレています。
(このコツは絶対に言えませんどね。)
一ついえることは貴方がポジティブかどうか。
それにつきますね。
④当たり前のことが当たり前にできるか?
「私、販売の経験があります。」「美容関連の業種についていました。」
正直これらの経歴に意味はあまりありません。
美容「医療」はその他の業種と全く異なるため、多少化粧品の販売という面では訳に立つ・・・かも程度です。
我々採用が何をみているかというと「一般常識」です。
みなさんいかがですか?ご自身の常識は本当にあっているといえますか?
施設によってはマナー研修などを行っている場合が多いですが、どちらかというと
「当たり前のことが当たりまえに」できている人が、さらなるマナー向上のために受ける内容です。
最近インスタグラムのDMなど簡単にアクセスできるものができましたが、
簡単にアクセスできる分、そのあたりのマナーって疎かになりがちです。
でも、そういう「ちょっとくだけた気の抜けちゃうところ」でも、職業人としての意識があるかないかが
採用には大きく関わってきます。
例えばDMやLINEでいうと
・質問するときに「こんにちは」から始まり、名前で終わる
・相手が質問に回答してくれたら「ありがとう」もしくはタップして、理解した意思を伝える。
これくらいは「当たり前に」できることです。
でもね、砕けた場だとできない方、多いんですよ。
こういったことは「相手を思いやる気持ち」につながり
我々がお客様と接しているときに、にじみでる思いにつながります。
相手の立場を理解し、尊重したうえで接客する。
これって実は教えてもらってどうこうじゃなく、その方の過去の人生で培ってきた性質によるものだと思います。
面接の場ではこの点を重要視して余分なおしゃべりなんかをしています。
(余分なおしゃべりは気が抜けて、その人の本質が出やすいです。)
さて、ちょっと長くなりましたのでまだまだ採用されやすいポイントはありますがこの辺で。
美容クリニックに興味のある方も、転職を考えられている方も
参考になる・・・・ような内容・・・かな(‘ω’)
ご参考になれば幸いです。